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S485

EBSDによる線材曲げ部の方位差マップ

折り曲げた線材の断面をEBSD測定し(技術資料「EBSDによる線材曲げ部の評価」参照)、粒界やひずみ等に関連すると考えられるピクセル間の方位差を評価しました。

線材曲げ部外側(図1参照)の結晶方位マップを図2(a)に示します。マップ中の各ピクセルと隣接するピクセル間の方位差が大きくなった部分が暖色となるように表示してあります。次に、方位差の角度分布を図2(b)に示します。1°以下の方位差が多いことが分かります。

図1:線材曲げ部における解析位置模式図

図1:線材曲げ部における解析位置模式図

同様に、線材曲げ部内側(図1参照)の結晶方位マップを図3(a)に、方位差の角度分布を図3(b)に示します。線材曲げ部の内側となるマップの下側において、ピクセル間の方位差が大きくなっていることが分かります。また、その分布も大きくなる方向に変化しています。

以上の結果は、材料が受けた力により、ピクセル間の方位差が変化していると考えられ、粒界やひずみ等に関連する情報が得られていると推察されます。

図2:線材曲げ部外側の方位差マップ(a)、方位差分布(b)

図2:線材曲げ部外側の方位差マップ(a)、方位差分布(b)

図3:線材曲げ部外側の方位差マップ(a)、方位差分布(b)

図3:線材曲げ部内側の方位差マップ(a)、方位差分布(b)

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