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M258

FIB-TEM法を用いたパターン配線上の微小異常部の分析

収束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)装置を用いることにより、高い位置精度で目的箇所のTEM(Transmission Electron Microscope)試料を作製することが可能となります。以下にパターン配線に発生した微小異常部のTEM試料作製事例を紹介します。

パターン配線の光学顕微鏡写真を図1に、表面SEM(Scanning Electron Microscope)像を図2、図3に示します。パターン配線上に大きさが0.2µmΦ程度の模擬異常部(ピンホール)が確認できます。次に、異常部の断面暗視野STEM(Scanning Transmission Electron Microscope)像を図4、図5に示します。配線部の絶縁膜に幅200nm(上部)、30nm(下部)、深さ400nm程度の凹みが認められました。このような高い位置精度を有したTEM試料作製技術は、構造が微細化する製品や材料の開発において、有用な分析手法となることが期待されます。

図1:光学顕微鏡写真
図2:表面SEM像(図1枠内)
図3:表面SEM像(図2枠内)
図4:断面暗視野STEM像
図5:断面暗視野STEM像(図4枠内)
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