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加熱発生ガス

加熱発生ガスの分析装置

原材料から発生するガスは製品や周辺材料に悪影響を及ぼすことが多々あります。 また、製造現場、クリーンルームなどの設備内の大気に含まれる有害物質や臭気などは、製品に悪影響を与えるばかりでなく、人の健康へも悪影響を与えます。このようなことから発生ガスを分析することは極めて重要です。
弊社では、 12インチウエハ、建屋大気等からの発生ガス分析などの定型的な測定だけでなく、各種材料・製品など、さまざまな試料と目的に適した分析方法をご提案いたします。

分析対象と分析目的・評価項目

分析対象はどんな物でしょうか?

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加熱発生ガスの分析

分析目的に最適な組合わせをご提案します。

主な加熱方法   主な捕集方法   主な分析装置 データ解析
  • ダイナミックヘッドスペース(DHS)
  • スタティックヘッドスペース(HS)
  • 熱分解(Py)
  • テトラーバッグ
  • 吸着管
  • 溶液
  • GC/MS(GC/MS/MS)
  • Py-GC/MS
  • TCT-GC/MS
  • TDS-GC/MS
  • TDS-MS
  • EGA-MS
  • IC
  • ICP(-MS)
  • HPLC

分析例:部材からの加熱発生ガス分析

部材からの加熱発生ガス分析の例


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主な加熱法例

主な加熱方法を示します。

ダイナミックヘッドスペース(DHS)法   スタティックヘッドスペース(HS)法   熱分解(Py)法
図:ダイナミックヘッドスペース(DHS)法 図:スタティックヘッドスペース法 図:熱分解(Py)法

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主な捕集方法例

捕集例:クリーンルーム中の大気捕集

各種捕集法をご用意しています。

テドラーバッグ   溶液   吸着管
写真:テドラーバッグ 写真:溶液 写真:吸着管
  • C4〜C30程度の一般的な有機化合物
 
  • 酸性ガス(HF、HCl、H2SO4等)
  • 塩基性ガス(アンモニア等)
  • 低級アミン(トリメチルアミン等)
  • 高極性有機成分
 
誘導体カートリッジ
アルデヒド、ケトン、反応有機成分
吸着剤
C4〜C30程度の一般的な有機化合物

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主な分析装置

超高感度の分析機器を揃えています。

TCT-GC/MS   TDS-MS
写真:TCT-GC/MS   写真:TDS-MS
     
TDS-GC/MS   ICP-MS
写真:TDS-GC/MS   写真:ICP-MS

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分析例(クリーンルーム大気中の有機物とシリコンウエハ上汚染有機物との比較)

クリーンルームに放置したシリコンウエハの汚染の様子を調べました


クリーンルーム大気(吸着管→TCT-GC/MS)

図1:クリーンルーム大気のGC/MSのTICクロマトグラム

図1:クリーンルーム大気のGC/MSのTICクロマトグラム


シリコンウエハ(TDS-GC/MS)

クリーンルーム大気中に極微量存在する2-エチルヘキサノールやDBP が、シリコンウエハ上の主汚染物質であることが分かりました。

図2:クリンルーム大気中に放置したシリコンウエハのGC/MSのTICクロマトグラム

図2:クリンルーム大気中に放置したシリコンウエハのGC/MSのTICクロマトグラム



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加熱発生ガス中のアルデヒド類の分析

材料からシックハウス関連物資が発生しているかを調べるには?

材料から発生する極微量のアルデヒド類を反応試薬 (DNPH)と反応させ、感度の高い化合物に変換した 後にHPLCで測定することにより、サブppm(試料換算) まで検出できます。図:加熱発生ガス中のアルデヒド類の分析


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臭素系高分子量難燃剤の熱分解挙動の分析(EGA-MS)

各成分の特徴 m/z を温度(横軸)−強度(縦軸)で書き出すことにより、熱分解挙動を調べることができます。

臭素化PC oligomerのEGA-MSクロマトグラム

臭素化PC oligomerのEGA-MSクロマトグラム


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シリコンウエハからのガス発生状況の分析(TDS-MS)

シリコンウエハから、加熱と共に漏出する、水素その他のガスの様子を調べました。

SDスキャングラフ


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加熱発生ガス測定法の特徴

ご依頼の試料にはどの測定法が適しているでしょうか?

装置 加熱温度 感度 定量性 雰囲気 試料量、サイズ
定性分析 HS-GC/MS 〜250℃ ppm 空気 数g
Py-GC/MS 〜1000℃ 0.1% × He, 空気 1mg
熱抽出GC/MS 〜1000℃ ppm He, 空気 数mg
TCT-GC/MS 〜280℃ ppb 空気、窒素 微量吸着物等
TDS-GC/MS 〜400℃ 1pg/cm2 He 最大12inchウエハ
発生状況 TG-MS 〜1350℃ × He、空気 10mg
EGA-MS 〜1000℃ 0.1% He、擬似空気 1mg
TDS-MS 〜1300℃ 1×10E13 個分子/cm2 真空 15×15×5mm以下
無機元素、
イオン
ICP-AES   ppb〜ppm    
ICP-MS   ppb〜ppm    
IC   ppm    

感度および試料量は、おおよその目安です。


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技術資料

分析事例

機器説明

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依頼に関するお願い

ご依頼に際しましてはできるだけ下記の点にご留意下さい。

  • 極微量の有機物を分析するため、試料の取扱は慎重に行なってください。
  • 粉末、フィルム状、板状の試料はアルミホイルで包装することをお勧めします。アルミホイルの艶の無い面に試料が接するように包装してください。
  • 気体試料は現地での採取が最も好ましいと考えます。試料採取用の道具(ポンプ、捕集管など)を用意しており、貸し出すこともできます。
  • タバコの煙の成分、化粧品、人間から排出される各種有機成分も検出される可能性があります。また、ポリ袋に直接試料を入れるのは好ましくありません。
  • 不均一な試料に付いてはサンプリング法をご相談ください。

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